ALSで生きる 第14話

ALS

ここから祖母の手記です

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毎日、顔を見に来ることしかできない

それでもきついと思うことはない

今日、夕方六時頃だったと思う

主人の身体が悪くなり

先生方が2、3人病室に来られ

「余命です」

と言われ

「だめって事ですか」

と聞き返す

「ハイ 今夜夜半です」

その先はなにがなんだか

朝になって自分に返る

昨日は夢でも見ていたのだろうか

弟さん夫婦も気疲れしたろうに

本当にご苦労さんでした

息子、娘にも心配をかけすまないと思う

息子の心くばりが有難かった

主人の命の火が燃えてる間

しっかりと夫婦のきずなを大切に

…もう

一度は夫婦の死別を味わった

言いようのない淋しさ

複雑な気持ちでした

白い壁の中に二人だけしかいなかった

6/4

主人が目をあけた

生き返った

あの時パニックのなかで

「注射しますか」

と言われたときに

「お願いします」

とは言わなかった

あとでゾォーとしました

先生に

「後で後悔したくありませんから」

と言ったみたい

「では血圧を上げる注射をします」

と先生は言って

それから身体が温かくなって

元にもどった

なんとも言いようのない一日でした

真っ黒い一日だった

血圧を上げる注射があるのなら

はじめからその様にしてくださればいいのにと思い

「余命です」

と言った先生はしばらく病室に来なかった

おしらせ

ALSを治せる病気するための基金があります

その名もせりか基金-宇宙兄弟ALSプロジェクト

「せりか基金」は、ALSの治療方法を見つけるための研究開発費をあつめる活動です

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